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KAKUBARHYTHM
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三 / San

by 鴨田潤

/
1.
終わりよ 02:57
転がって転がって いったいあなたはどこへゆく 何時だって今だって 知らないところでわろてる 「黒だ」って「白だ」って 終わらぬLoopを背中に 暗がりでぶつかって 出口を手探りどこへゆく 終わりよ 来ないで 終わりを 拒み 連なって群がって いったい彼らは何してる 嘘だって知りながら 被害者面して居座って 「誰だってあのときは」 枕詞に糊をつけ 口先で踏みつけて 発狂卑怯で生きている 終わりに してやる 終わりの はじまり 言葉って言葉って なにより誰より正直で こだわって隠しても あなたの本音を炙りだす 鈍感な人だかりが 雨後の竹の子 唯一の出口も 塞いで増殖 終わりと 知らずに 終わりと 気づかずに
2.
02:48
I love youを毎日言えど I love youは板につかず 愛想よい吹きだしつけど そのコマでは人っこひとり 額縁に飾り眺めるほどの 美しさは宿らぬ 美しさは宿らず I love you
3.
久々 03:30
新幹線の先頭席 映画と車窓を見くらべて 体の痛みに起こされて 慌てて荷物を抱え降り 人混みすいすいすり抜ける 昔のように急ぎ足 あそこの駅で途中下車して あそこのパン屋に寄ってみて あの商店街も抜けてみたい そんな思いもメモ帳止まり 遅刻の言葉を考えないと ひさしぶりの友達と会っても失望するだけ なのに 間がさして、さして、そして 返事したのが今のこれ かわらぬずさんな言葉尻 まだらな思い出は今に重なる 懐かしがってる時間をよそに 残酷な距離を思い知る たまにはこういうのもいいもんだね なんだかみちがえった気分だありがとう まったく変わらぬ脳天気さ 考えすぎとは正反対 明日までには忘れないと ひさしぶりの友達と会っても失望するだけ なのに 間がさして、さして、そして 返事したのが今のこれ
4.
道草 01:50
水曜の昼間なのに 農大通りはひとがいて 麻婆豆腐を考えながら 自信の湧かない服装で 歩いてる 突然できたクレープ屋 学生と主婦に遊ばれる 向かいの蕎麦屋のように 次第にここにも染まって ゆくだろう 誰のことばも嘘にまみれて 誰と話しても退屈で 誰もが知らない山荘で この、街のことを咀嚼、する、しか なし わかりあえない というより わかりを恐れる人々との 決断は強いられて いる
5.
切札 02:09
会社のなかではdiamondsの3 友達の間はclubsの7 子どものころはspadesの8 あなたは私を査定する あなたのgameのなかで 勝手に あなたは私を詠めないまま あなたの粗雑な描写で 値踏みをして押しこめる 勝手に あなたのおろかな手札に なるわけないことすらもわからず 勝手に
6.
旅の雫 02:16
Trip trip trip あなたはわたしを拡張する (Trip trip trip ) あなたの生活を覗かせて (Trip trip trip ) あなたはわたしの現実に (Trip trip trip ) 慌てたわたしを置いて去る (Trip trip trip ) 聞こえた声は 耳で歌った 沈黙は苦く 時間を急かす Drip drip drip あなたがわたしにしたたる (Drip drip drip) あなたのわたしに浸って (Drip drip drip) あなたがわたしに残した (Drip drip drip) あなたはわたしを揺るがす (Drip drip drip) 聞こえた声は 耳に居座り 沈黙は語る 時間の効能を
7.
最中 03:46
きみが陰口を叩く最中 きみが人目を気にする最中 きみが金勘定してる最中 きみが正義を歌う最中 きみが言い訳を歌う最中 きみが泣き言で稼ぐ最中 僕は きみが皮肉で笑う最中 きみがつっこみをいれる最中 きみが他人事と突き放す最中 きみが見下してはしゃぐ最中 きみがかしこげに弁打つ最中 きみがきみらしく卑しい最中 僕は この午後6時の空に 体のなかにたまった言葉を 洗って空っぽにしてふたたび 新しい言葉で支えようと 自分自身を保とうと あがいていた 気のままになろうと 書き加えろ きみの怒りを 書き加えろ
8.
100 02:03
誰も 途中で 匙を投げる この無限の 時間を 和やかに  つきそう これは はじめて  手にいれた あなたと 世界との 入り口ゆえに 朝から晩まで つづけよう

credits

released April 6, 2020

鴨田潤『三』

1. 終わりよ
2. 愛
3. 久々
4. 道草
5. 切札
6. 旅の雫
7. 最中
8. 100

作詞・作曲:鴨田潤
Guitar, Guitar Arranged by KASHIF(PPP)
Mixed & Mastered by The Anticipation Illicit Tsuboi @ RDS Torirtsudai

デザイン:菊地敦己

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about

鴨田潤 / イルリメ / Illreme Tokyo, Japan

2000年にイルリメとして1stアルバム「イるreメ短編座」を自主制作で発表以後、コラボレーション含め多数のアルバムを制作。08年より弾き語りを開始、本名・鴨田潤名義で弾き語りアルバム「一」をリリース。2012年、初の長編小説「てんてんこまちが瞬か ん速」を上梓。2016年よりニューヨークのMister Saturday Night RecordsよりJun Kamoda名義で12インチ「The Clay E.P
」他複数枚のシングルを、また18年にブリストルのBlack AcreからJun Kamodaとしての1stアルバムを発表。2020年、自身初となる詩集『言葉の星座』とアルバ『三』を発表。
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